東京はどんどん上がって907円に!

最低賃金、増加率にこんなに格差があるのはなぜ?

2015.12.24 THU

安倍首相は「2020年ごろに最低賃金を1000円に」と明言。地域別最低賃金では、東京都が2015年10月に900円を突破し、全国過去最高の907円となった。一方で、全国で最も低い宮崎県と沖縄県は693円と、いまだ600円台。上昇基調の最低賃金だが、地域別の1位と最下位は20年前と同じ顔ぶれだ。国内の賃金格差はどうなるのか。

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そもそも最低賃金とは、最低賃金法により国が賃金(時間給)の最低限度を定めたもの。使用者はその最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。

では、なぜ都市部と地方でこんな格差が生じてしまうのか? ニッセイ基礎研究所の金 明中(キム・ミンジョン)さんが解説してくれた。

「最低賃金に反映されるのは、主に企業経営、所得、消費に関する指標です。東京を中心とする首都圏や地方都市には、工場や物流センターなどのインフラが集中しており、それが企業の生産性を引き上げ、企業経営に関する指標(1人当たりの所得や使用者報酬、1 カ月あたりの支出や消費者物価地域差指数、所定内給与など)を高めます。高い生産性は所得にプラスの影響を与え、高い所得により消費も活発になるため、最低賃金のアップ率も高くなっています」

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