総務省が料金見直しを求めた…!

日本のケータイ通信料は本当に他国より高いのか?

2015.12.16 WED

SIMフリーのスマートフォンが広がりをみせている。その背景のひとつは、大手キャリアの通信料への割高感だろう。各社を比較しても大きな差はなく、その不満の声を受けてか、安倍首相は11月、料金引き下げの検討を指示。しかし、この各社横並びの通信料は、はたして本当に割高なのだろうか。世界主要都市のケータイ通信料事情と比較してみた。

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「音声通話36分/月、メール129通/月、データ通信2GB/月」の条件で検証する。各国の主要都市における平均通信料は、東京(日本)が7022円に対して、ニューヨーク(アメリカ)が1万601円、デュッセルドルフ(ドイツ)が9128円とかなり高額だ。一方、東京よりも低額なのはパリ(フランス)の4911円とストックホルム(スウェーデン)の4424円、そしてソウル(韓国)の5173円。世界の物価を比較できるサイト「Cost of Living」(https://www.expatistan.com/cost-of-living )によれば、ニューヨークの物価は東京よりもやや高いが、デュッセルドルフはむしろかなり低く、物価と通信料との相関はほとんどない。日本のケータイ通信料は、物価を考慮すると、世界的に特別割高というわけではなさそうだ。
(文=朽木誠一郎/ノオト デザイン=ZUNNYデザイン室)

※各都市で最もシェアの高いキャリアを選定(東京:NTTドコモ、ニューヨーク:Verizon Wireless、ロンドン:EE、パリ:Orange France、デュッセルドルフ:T-Mobile、ストックホルム:Telia Sonera、ソウル:SK Telecom)
※購買力平価による比較
※出典:総務省「平成26年度 電気通信サービスに係る内外価格差に関する調査」

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