名前が「2文字多勢」になったのはいつ?

世相が見えてくる「名前の漢字」人気100年史

2016.02.23 TUE

子どもの健やかな成長や活躍を願いながらつけられる「名前」には、親の愛情や思いが込められている。最近では、個性的な読み方をする「キラキラネーム」が話題に上ることも多いが、過去100年まで遡ると、時代ごとに特色や流行りがあることがわかる。そこで、今回は男の子の名前に使われている漢字や、名前のランキングを分析。そこから、世相や流行が見えてきた。

戦前から1950年代まで人気だったのは「博」。「末は博士か大臣か」の言葉にもあるように、出世の代名詞の名前である。

1960年代の高度成長期には、No.1を想起させる「一」が目立ってくる。高度成長が終わり、景気に陰りが見え始める1970年代には、「剛」という名前や「大」「直」といった勇ましさが目立つ漢字が人気となる。

1980年代には、それまで多数派だった一文字の名前よりも二文字が多くなるという大きな転換が。また、平成を代表する名前に使われる「翔」の漢字がお目見えしたのも1980年代だ。「翔」の字は1970年代後半に社会的に大ブレイク。この頃に流行った歌謡曲には「かもめが翔んだ日」が、ベストセラー小説には『翔ぶが如く』があった。

1990年代は1970年代と同じく「太」「大」といったスケールが大きな漢字が人気。1990年初頭のバブル崩壊となにかしらの関係があるのかもしれない。

相手の名前をフックに、話を膨らませれば、場が盛りあがりそうだ。
(文=コージー林田 デザイン=EditReal)

データ参照:明治安田生命「生まれ年別の名前調査」

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